前回、「悪夢という夢はない」という話を書きました。
今日は、その続きです。
わたしは、長年にわたるセラピスト経験から、
(これまでに、実人数で1000人以上の方にお会いしています)
最高の吉夢だと確信している夢が、ふたつあります。
(これはあくまでも、セラピーのプロセスにおける吉夢であり、
一般には、他にも吉夢はいろいろあると思いますが)
それは、
ひとつめが、親が死ぬ(または親を殺す)夢で、
ふたつめは、自分が死ぬ(または殺される)夢です。
これらの夢はどちらも一見、
これ以上ないほどの悪夢に思えますが、
わたしは、これらの夢を見たとクライアントさんから報告されるたびに、
飛び上がって喜びます。
クライアントさんにも、
「赤飯炊いてお祝いしてくださいね」
と言うくらいです(笑)。
なぜなら、
親を殺す夢は、
自由/解放の象徴で、
自分が死ぬ夢は、
再生の象徴だからです。
つい最近も、
母親が死んだ夢を見たクライアントさんと、
自分が崩壊して死ぬ夢を見たクライアントさんがいましたが、
母親が死ぬ夢を見たクライアントさんは、
相手の反応を気にせず、きちんと自己主張ができるようになり、
(その結果、娘との関係が劇的に良くなりました)
自分が死ぬ夢を見たクライアントさんは、
これまでは感じられなかった感情を、
身体でありありと感じられるようになりました。
つまり、
これらの夢は、
自分が脱皮する合図なのです。
そして、
自分が脱皮する上で、
これ以上にパワフルで象徴的な夢を、わたしは知りません。
でも、
人はなかなか、
このふたつの夢を、 最後まで見ることができません。
せっかく、 夢の中で自分が死にそうになっても、
死ぬ直前でガバッと飛び起きたり、
親を殺せそうになっても、
殺す寸前に目が覚めてしまったりします。
なぜなら、そこには大きな恐怖や罪悪感が伴うからです。
でも、
親は、象徴的にはいくら殺したっていいし、
自分も、象徴的には、何度死んだっていいんです。
そんな夢をいくら見たって、
あなたが実際に死ぬこともないし、
あなたの親が実際に死ぬこともないんです。
その夢(つまり、あなたの潜在意識)の中で死ぬのは、
古い自分です。
それらの夢は、
あなたが、 次のステージに進んだことを知らせてくれる、
大切な合図なのです。
だからもし、あなたが、
繰り返し、 自分が死ぬ直前で飛び起きる夢、
あるいは、親を殺す寸前で目覚めてしまう夢を見ているのでしたら、
どうぞ、それを覚えておいてください。
夢は、完了させたいから、何度でも戻ってくるんです。
こうした夢を嫌がらないだけで、
次にその夢を見た時には、
ついにその夢を、
最後まで見届けることができるかもしれません。
夢の中でちゃんと、死ぬべき存在が死ねば、
もう、その夢を繰り返し見ることは、なくなります。
そして、あなたの癒しが大きく進み、
実際の生活や行動、気持ちにも、
深い部分で変化が起きること、請け合いです。
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