「感じない」というのも、立派な感覚です


最近、初めてのクライアントさんに、こう言われました。

 

「以前、身体にアプローチする別のトラウマ療法を受けたことがあったけれど、
そのときは、頑なに何も感じられませんでした」

 

わたしはたまに、他のセラピストのコンサルテーションを行うことがありますが、
その時も、「クライアントに感覚を尋ねても、何も感じないと言われて困ってしまった」
と相談されることがあります。

 

でも実は、「何も感じない」というのは、全然困ったことではないし、
何も感じないからといって、セラピーでできることがないわけでは、全くありません。

 

なぜなら、「感じない」ということ自体、立派な感覚だからです。

そして、単に「感じない」といっても、その時に人が体験していることは、全員が違います。

 

例えば、
身体がカチカチに固まっているから、何も感じられないのか?

 

頭の中の考えに気を取られてしまって身体に意識が向かないから、何も感じられないのか?

意識が身体から離れてその辺をさまよっているから、何も感じられないのか?

 

ぶあついウェットスーツを着てるみたいに、身体と外の環境の間に厚い膜がかかっているから、何も感じられないのか?

 

・・・などなど、
「感じられない」状態にも、無数のバリエーションがあります。

 

「どうしても身体になんか意識を向けたくない。
だってわたしの身体は穢れているから」
と、本人が信じている場合もあります。
(そんなことは200%ないのですが。絶対に!)

 

だから、「感じられない」という状態は、なにひとつ悪いことでも、困ったことでもありません。

あなたが何も感じないのは、必要があってそうなっているからです。

 

そして、何も感じられないからといって、一生何も感じないままで生きなければならないわけでも、
もちろんありません。

 

適切な助けがあれば、
あなたも必ず、自分の内側で起きている感覚に気づくことができます。

 

そして、これも非常に大切なのですが、
最初に感じる感覚は、願わくば、心地よい感覚であることが必要です。

 

あなたがもし、何も感じられないとしたら、
それは、「身体で起きていることが、あまりにも不快だから」
という場合が多いです。

 

だから、まずは、「心地よい」、あるいは「不快ではない」という感覚に気づいてもらうことが、
とても大切です。

 

さもないと、あなたの意識は、ますます感覚の世界を避けるようになってしまいますから。

 

だから、あなたがもし、何も感じられなくて困っていたら、
ぜひ、経験を積んだ専門家の助けを借りてくださいね。

 

あなたも必ず、自分の感覚を取り戻し、
自分の好き嫌いがわかって、楽しく人生を歩めるようになりますよ。

 

 

 

 

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