ボツ原稿(笑)と、東京個人セッションのお知らせ


皆様、
冬の訪れが例年になく遅かった札幌ですが、先日ついにドカ雪が降り、街は一気に雪景色になりました。皆様風邪など引いていらっしゃいませんか?

さて、私は週に一度、市内の某大学の学生相談室で相談員をしています。
(とてもアットホームな職場で、すごく楽しいです)

もう何ヶ月も前になりますが、そちらの学生相談室ニュース用に書いた原稿が、
同僚から「ちょっと過激」という指摘を受けてお蔵入りになりました。

最近、それを改めて読み返してみて、
「確かに、相談室用の原稿としてはちょっとそぐわないかもしれないが、書いてあることは悪くないじゃん」と思えたので、
もったいないので(笑)こちらでちょっとシェアさせていただきますね。

 

ーーー自分の好きなことを見つけましょう

不安定な気候が続いていますね。みなさんどうぞ体調管理に気をつけてください。
今回は「自分の好きなことを見つけ、それを行う」ことの大切さについてのお話です。

 

今の勉強、本当にやりたくてやっていますか?

この大学で学んでいるということは、皆さんはそれぞれ、栄養士か看護師を目指して入学してきたということですよね。好きな道に進むためにこの大学に入学した皆さん、おめでとうございます。どうぞ、自分の夢をかなえるために勉強に邁進してください。

好きなことを職業にするのは、生きるうえで一番大切なことだと私は思います。
それは何故だか分かるでしょうか?

なぜなら、「好きなこと=楽なこと」ではないからです。

どんなに看護の仕事が好きでも、一人前の看護師になるためには厳しい勉強や実習、国家試験をくぐり抜けなければなりません。
また、いざ看護師として働き始めても、患者さんや同僚との付き合いはもちろん楽なことばかりではないはずです。

そうしたいろいろな困難に立ち向かうためには、あなたが看護師という職業を心から好きであることが何よりも大切です。

人間は、好きなことをしているときはエネルギーが出て、多少のつらいことでも頑張れますが、
好きではないことをしていると、まったくエネルギーが出ず、ストレスがたまって消耗するばかりです。
そして、結局は心身を壊して病気になってしまうのです。

 

あなたの人生はあなたのものです

もしあなたが、本当は看護師にも栄養士にもなりたくないのにこの大学に来てしまったのだとしたら、その理由についてちょっと考えてみましょう。

それは「就職に困らなさそうだったから」でしょうか?
それとも、「親や高校の先生にすすめられたから」でしょうか?
あるいは、それ以外の理由が何かあったからでしょうか?

そして、実はこの2つの職業に就くのが気がすすまないとしたら、あなたは本当は何をしたいのでしょうか?
あなたの好きなことは何ですか?

「好きなことが他にある」という方、おめでとうございます。
自分の好きなことが自分で分かっているのは、当然のように思えますが実は当たり前のことではありません。「自分が実は何をしたいのか分からない」という人、結構たくさんいるのです。

小さいころから、常に周囲の大人から先回りして「これをやりなさい」「あれをやりなさい」と指示ばかり出されていたり、何かを自分で欲しいと思う前に常にいろいろな物を与えられていたりすると、
自分の中でこれをやりたい、あれが欲しいという意欲が育たないまま大人になったとしても、発達心理学的には少しもおかしくないのです。

なので、「好きなことが本当は他にある」ということは、実に素晴らしいことだと思います。
今からでも遅くありません。その好きなことを目指してみませんか?

あなたの人生はあなたのものです。たとえ親に言われてこの大学を選んだとしても、親はあなたの面倒を一生見てくれるわけではありません。
あなたが一人で元気に生きていくためには、あなた自身が自分で幸せを感じることを行うのが一番です。

あるいは、何か事情があって、どうしてもこの大学を卒業しなければいけない、という人もいるかもしれません。
そういう方は、卒業後に進路を変更してもまったく大丈夫だということを覚えておいてください。

私自身、大学卒業後は全然違う職業に6年間就いていましたが、思うところあって仕事をやめて留学し、今の職業に就きました。

私はその時々でどの仕事も好きだからやっていましたが、好きなことが途中で変わるということだってもちろんあります。人間は日々成長し続ける生き物ですからね。

 

自分の感覚を大切にしましょう

残念ながら、自分が何が好きか分からないという人も、心配することはありません。
これからゆっくり、自分が好きなものを見つけていけば大丈夫です。時間はかかるかもしれませんが、必ずそれは見つかります。

そのために大切なことは「自分の感覚とつながること」です。

自分が何が好きかは、頭で考えていても絶対に分かりません。
自分の好きなものが本当に分かるのは、自分の感覚に聞いたときです。

それをやっているとき、わくわくするか。楽しい気持ちになるか、それともぐったりと疲れてしまうか。
何を食べると美味しいと感じて、何がまずく感じるか。
ある人といるときに身体がリラックスするか、緊張するか。

そういう自分の好き嫌いは、すべて自分の身体の感覚が教えてくれます。

なので、まずは日々日常の小さいことから身体に聞くことを始めてみましょう。
たとえば、今日の夕ご飯に自分は何が食べたいか。
夜ぽっかりと時間が空いたとき、自分の身体はどのように過ごしたがっているか(スマホをいじり続けていると、身体の声は聴けませんのでご注意くださいね)。
誰と一緒にいると自分が元気になったり、楽しい気持ちになったりするか。
そういうことを、ひとつひとつ、身体に聞いて確かめてみてください。
そのうち必ず、自分が本当にやりたいと思うことを、自分の身体が教えてくれますよ。

ーーー

いかがでしたでしょうか?これ、過激ですかね(笑)。
確かに、読み方によっては退学を推奨していると捉える人もいるかもしれませんが、日々学生と接していての私の心からの実感なので、どうしてもどこかで書いておきたかったのです。

「本当は美容師になりたかった」「製菓の専門学校に行きたかった」などと思いながら別の勉強を4年間も行うのは、苦痛以外の何物でもないと思います。
そういう学生さんと接するたびに、「この資格を持っていれば就職に困らないから」といった理由でその道を押しつける親や先生の罪深さを感じてがっかりする私です。

 

・・・あ、たった今、何故私がこんなにも、自分の好きな進路にこだわるのか分かりました。
(今の今まで気づかなかったのが逆にすごい 笑)

 

実は私自身が、途中で大学を変わっているんです。
現役のときは、最後の最後で日和ってしまい、親が強く薦める、自分では滑り止めのつもりで受けた私立大学にうっかり入ってしまったのでした(つまり、第一志望だった国立大学の受験を放棄しちゃったのです)。

そして、入学してから案の定、自分にはまったく合わない大学であることが分かり、一年間は馴染もうと頑張ったもののどうしても馴染めず、仮面浪人して元々の志望校を受験し直したんです。

ということで、大学卒業までに6年かかりました。

入学し直した大学も、実は大して自分に合っているとは言えなかったのですが(苦笑)、
それは自分の意思で入ってみて初めて納得できることで、その分学外で良い友人をたくさん作り、かなり充実した学生生活を送れた気がします(そして、最初に入った大学の良さにも後から気づくことができました)。

この私のエピソードに何か教訓があるとすれば、人間、やはり自分で決めて自分で体験しないと何事も納得できないということです。

私は、自分の意思で大学を受け直したので、2つ目の大学がやはり合わないと分かったときも、その結果を自分で納得して引き受けることができました。
これが、最初の大学に嫌々通って卒業していたら、いまだにそのことを親のせいにしていたかもしれません。

 

すべての若者が、自分の好きな進路を選択し、その結果も納得して引き受けることができるように祈りつつ・・・。

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最後に、来年1月の東京個人セッションのお知らせです。
まだ師走にもなっていないのに鬼に大笑いされてしまいますが、いつもぎりぎりになっての告知なので、今回は早めにお知らせさせていただくことにしました。
よろしければどうぞ、ご利用ください。

藤原ちえこ 東京個人セッションのお知らせ

 

それでは、寒い折、皆様どうぞご自愛くださいね。