「本気でトラウマを解消したいあなたへ」、引き続き、多くの感想をいただいています。
今回は、アレクサンダーテクニーク教師、かわかみひろひこさんがご自身のフェイスブックページに感想を掲載してくださったので、こちらに転載させていただきます。
かわかみひろひこさんのホームページはこちら
かわかみさんは、多くの音楽家の指導をされており、
ピアノを弾く人のためのこんな著作もおありです。
実力が120パーセント発揮できる!ピアノがうまくなるからだ作りワークブック
amazonでも高評価。ピアニストさん必読です。
かわかみさんとは、わたしが以前オーガナイズしたトラウマ療法SE(Somatic Experiencing™️)のトレーニングを受講してもらって以来のお付き合いです。
トラウマ療法にも造詣が深い彼ならではの的確なレビュー、とてもうれしかったです。
彼が書いてくれた3つのポイントは、この本を書くにあたって私がとても意識していたことなので。
〜以下引用〜
日本にソマティック・エクスペリエンスという身体志向の心理療法のトレーニングを持ってきてくださった、藤原ちえこさんの『本気でトラウマを解消したいあなたへ』(日貿出版社)を読みました。
河上はアレクサンダーテクニークを教えていますが、ソマティック・エクスペリエンスのセッションもします。
この本はとてもよい本です。理由を3つ書きます。
(1)まず対象が、トラウマ症状で悩んでいる方と明確であるから。
こういう本の中には、専門家向けの本なのかクライアントさん向けの本なのか、どっちつかずになる本がかなりあります。
(2)細かい話題に進みすぎることはせずに、かといって、おおざっぱということもなく、情報としてじゅうぶんだから。
ポリヴェーガル理論についても、ほとんど触れられていません。この本の趣旨を考えると、その方がよいです。
(3)メソッドありきの本ではなく、お悩みを解決したい方向けの本になっているから。
それはお悩みを持つ方のために、内容を掘り下げて書かれているということです。
延々とメソッドの説明に終始する本に、たまに出会います。書いた人はものすごい発明だと思っているんでしょう。誰の役にも立たないんですけど。メソッドの本を書こうとする時点で、アウトなんですよね。
感想を書きます。
私自身も、まだ癒しのプロセスにあるのだなと思います。
一昨年、昔の仲間(女性)を、当時(15年以上前です)のご苦労をねぎらっていました。その方が某氏からハラスメントを受けていたので。
ところが話しているうちに、お腹に激痛があり、仲間たちを置いて、そのまま次の駅で急いで降り、しばらくその場にしゃがみ込みました。
私にとっても、某氏との体験は非常に不快な体験だっただけでなく、トラウマティックな出来事だったことに気づきました。
その後、その1週間後に出先で、その某氏に会いました(まさか恥知らずにも来るとは思わなかった)。視線を合わせないように、挨拶も交わさず避けました。
その某氏の話題がだれかとの会話で出たら、その話はしたくないと言いました。大人げないと言われるかもしれませんが、私には必要なことでした。
この本を読んで、あながちその対応は間違っていなかったかもと思いました。
私は、”逃げた”わけです。そこで勝負する必要はありませんから。
〜引用終わり〜
かわかみさんは、この本を推薦する理由の一つとして、「メソッドありきの本ではなく、お悩みを解決したい方向けの本になっている」ことを指摘してくださっていますが、
これこそ、私が本書を書くにあたり、もっとも念頭に置いていたことです。
実は、最初に編集者が連絡をくれたとき、彼女からの依頼は、「SEについての本を書きませんか」でした。
でもわたしは、特定のメソッドについての本を書くつもりは全然ありませんでした。
なぜなら、あるメソッドについて書くということは、結局は「この技法を使えばあなたは癒される!」という、メソッドの宣伝に終わるだけだからです。
そしてそれはつまり、その技法を用いる私というセラピスト個人の宣伝本になるということです。
でもわたしの野望(笑)は、まったくそんなところにはないからです。
わたしの望みは、トラウマに苦しんでいる人に、正しくトラウマの仕組みを理解してもらい、真に必要な助けにつながってもらうことです。
そしてできれば、読者には、うわべだけの口当たりの良い宣伝に騙されるのではなく、
本当に自分にとって役立つ援助先を見分ける目を育てて欲しい。
だからこの本には、「助けの求め方」「どこに助けを求めたらいいか」「助けを求める際に気をつけることは何か」「良いセラピストとはどんなセラピストか」といった、ごく基本的な情報にも多くのページを割いています。
タイトル通り、本当の意味でトラウマから癒される人を一人でも多く増やすことが、わたしの目的です。
わたしの真の野望は世界平和であり、
世界平和は、個々人の内面の安らぎからしかもたらされないからです。
かわかみさんには著者の意図を正確に汲み取っていただき、とてもうれしく思っています。
それから、最後にご自身の「逃げる」体験について言及してくださったのもうれしかった。
東京の出版記念トークでも話したのですが、
この本からどうしても伝えたいことをひとつだけピックアップするとしたら、
(本当はすべてのページが「どうしても伝えたいこと」なんだけどね 笑)
「逃げるのはいいことだ」というメッセージなのかもしれないので。
みんな、嫌なことからはどんどん逃げようね。
そしてかわかみさんは、書店で撮影した写真もアップしてくださいました。
丸善丸の内店だそうです。
実はまだ、発売以来書店に並んでいるのを自分で確かめていないので、この写真はとてもうれしかったです!
かわかみさん、本当にありがとうございました。
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