皆様、
こんにちは。
さて、GWはすでに遠い昔のような感じがしますね。
我が家は娘が小さいこともあり、大半を自然の中で過ごした連休でしたが、
一日だけ、札幌が誇るこちらのホールに行ってきました。
札幌コンサートホールKitaraです。
キタラの音響は世界的に有名で、
(豊田泰久さんという非常に著名な音響設計家が設計しています)
あのワレリー・ゲルギエフも大好きらしく、
キタラでリハーサルをするときは、キタラで演奏予定ではない曲までオケに練習させたりするのだとか(笑)。
長くこのブログをお読みいただいている皆様はご存知だと思いますが、
私は音楽が大好きで、
かつては週に3日もこのキタラホールに足を運んでいたこともあります(笑)。
今は娘がいるのでとんとご無沙汰してしまっていますが、
子どもの日に合わせ、キタラでは子ども向けのプログラムが組まれており、
中に、3歳児でも聴けるコンサートがあったので、もちろん行ってきましたとも。
ホールでは、さまざまなイベントが盛りだくさんでした。
風船とたわむれる娘。
楽器体験コーナーでバイオリンを弾かせてもらう娘。
10種類ほどの楽器を体験できるようになっていましたが、
中でもバイオリンは長蛇の列。やはり親の憧れなんでしょうね(笑)。
あちこちに風船があったり、電車に乗れたり。
コンサートも45分くらいでしたが、とても良かったです。
瀧村依里さんという、とても可愛らしいヴァイオリニストの方が、
ちいさい子どもにも分かるように楽器や曲の説明をしながら弾いてくださったのですが、
一曲、プログラムにない曲を演奏してくれました。
そのときに彼女は、
「みなさん、まず少しだけ弾いてみるので、
この曲からどんなイメージがわくか、ちょっと感じてみてくださいね。
たとえば、暖かいかんじとか、冷たいかんじとか、
色だったら何色かなあとか」といって、1フレーズだけ弾いてくれました。
私には、うーん、聴いたことあるけど、曲名は思い出せないな・・・という曲でした。
(私はクラシックファンですが、
いちいち曲名を細かく覚えたり、指揮者別に聴き比べたりというマニアな人間ではないので、
大抵の場合、曲を新鮮な気持ちで聴けるというメリットがあります 笑)
私にとっては、暖かい春の日差しのように聴こえる曲でした。
フレーズを弾いたあとに、彼女が、
「どうでしたか〜?暖かい感じがした人?
じゃあ、冷たい感じがした人?色は?
ピンク?黄色?水色?緑?黄緑?・・」と聞くと、
そのすべてに子どもたちから「はーい!」と手が挙がりました。
そこで彼女は、
「今の曲の名前は、ヴィヴァルディという人の、「冬」という曲です。
でもこれは、さむーい冬の日、家の暖かい暖炉の前に座っているという曲なんですね。
だから、皆さんが感じたのは、全部正しいんです」
うーん、素敵。わたし、こういう授業(笑)大好きです。
人によって、ものごとの感じ方は全部違っていて、
本当にそれでいいんですよね。
たとえ、ある曲に込めた作曲家の思いが、受け取る聴き手にはまったく違って聴こえたとしても、
あるいは、ある作家が作品に込めたメッセージが、読み手にまったく違って受け取られたとしても、
それはそれでいいんです。
人の感じ方って、それぞれ違うのですから。
そう話したあとに、彼女はその曲(ヴィヴァルディ、四季より「冬」第二楽章ラルゴ)を全部弾いてくれましたが、彼女の説明のせいか、聴きながら私は涙があふれて仕方ありませんでした。
子ども向けのコンサートでこんなに感動させられるなんて、完全に予想外でした(笑)。
去年子ども向けのクラシックコンサートに連れていったときは、飽きてすぐ走り回っていた娘も、
この日は身体でリズムを取りながら、最後まで聴いていました。
本当に可愛かったです(笑)。
Youtubeで、私が大好きなパールマンの演奏によるラルゴを見つけたので、ここで皆さんにもシェアします。
素晴らしい演奏ですので、ぜひ聴いてくださいね。
今日もどうぞ良い一日を。
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