今どきの若い人は素晴らしい!


最近、とても面白い本を何冊か立て続けに読みました。
今日は、そのうちのまず1冊目をご紹介しようと思います。

坂口恭平著「モバイルハウスー三万円で家をつくる」です。

 

この本は、ある方が最近私のところに送ってくださったのですが、
本当に面白くて、夢中で読みました。
そして、日本という国にまだまだ希望が持てました(笑)。

 

何故なら、独立国家で有名なこの本の著者坂口さんはまだ30代。
いつの時代も、新たな希望を切り開くのは若者たちです。
次に紹介しようと思っている本の著者も30代ですが、
最近の若い人たちはほんとうにすごいと思います。
やっぱり、進化した存在です。

 

何がすごいかというと、
彼らの辞書には、一般常識という言葉が存在せず、
常にものごとの本質を見ようとしているからです。

 

 

坂口さんは、早稲田大学理工学部の建築学科卒ですが、

大学で建築を学んでいるときから、「人間は土地を所有していいのか」という根源的な疑問ばかりを考えてしまっていた。 

建築をやっている人間としては一番考えていけないことである。

・・・ しかし、僕は考えれば考えるほど、土地所有というものがあまりにも矛盾したものに思えて仕方がなかった。

そして、そのように土地を所有している人間がいることだけで、建築という仕事が成立していること自体が馬鹿らしくなってしまった。(本文より)

 

うーん、しびれる。

 

私は、世間の人々が当然としてまったく疑問も持たないようなことを根源から考え、
それを変えようと行動を起こしていく人が大好きです。

 

世間の常識など、時代や場所が変わればまったく変わってしまう。

 

それが証拠に、ネイティブアメリカンには土地所有の概念がありませんでしたし、
戦時中の日本は、今のテロリストなみの自爆攻撃を国家規模でやっていたわけですから。

 

でも生まれおちた瞬間からその社会にどっぷり漬かって生きていると、
大抵の人はそれに疑問を持つことすらありません。

 

でも進化した人たちがすごいのは、
どんな環境にあっても、ちゃんと本質を見抜く力があり、
その本質に従って、社会常識とはかけ離れた人生を送ることができるところです。

 

 

坂口さんは、自分が抱いた根源的な疑問を追求していくうち、
公有地にまったくコストをかけずに建てられた一件の家にたどり着きます。

 

つまり、路上生活をしている人の家。

 

そして、ホームレスの人々から廃材を拾い集めて家を建てる方法を学び、
しかもそれに台車を取り付けて移動可能な居住空間、
すなわちモバイルハウスを作り上げます。

 

そのプロセスが本書には詳細に記してあるのですが、これが本当に面白かった。

 

 

例えば、出来上がったモバイルハウスを置く空間として駐車場を借りたら、
その駐車場の住所宛にちゃんと郵便が届いたとか、
東日本大震災を機に東京から熊本に引っ越したら、
2トントラックで家を楽々運べてしまったとか(笑)。

 

人間は思いつくけれども、なかなか試さない。
なぜなら、試すということにはいつも危険が潜んでいるから。
でも人は試さないと次へ進めないのだ。・・・・
僕は気づいた。 
なんとこの世は自由なのだろうか、と。 
本当はどんなことでもできるのである。
できないことは何もない。
試しさえすれば、行動すれば結果がついてくる。
考えて、考えて、徹底的に考えて、手を動かせば、自分の思い描く世界がそこに広がるのだ。 
この不自由になってしまったと思い込まされている日本という社会でも。 
実は僕たちは自由なのである。

 

うーん、ロックだ。

 

思考回路を転換するのである。
愚痴を言うのは自分が辛いだけだ。
そうではなく、自らの考え方を変革させる。 
法律やルールや制度やシステムや行政や貨幣価値などを変えようと、必死に同一平面上で行動するのではなく、
全く別のレイヤー(層)に自らを置き、
思考の変化だけでこの現状の固まった社会を新しく見直すのである。 
曇った社会を光らせるために磨くのではなく、自らを発光させるのである。

 

・・・もうここまで来ると、師匠、ついて行きます!という感じです(笑)。

 

何て宇宙の法則そのものの言葉であることか。

 

本当に、私たちの本質は光なんです。
それを知らず、
自らその光を曇らせつつ、
他人や物の中にしか光がないと思い込んで外ばかり見てしまっている人が多いのに、
やはり進化した存在はちゃんとそれを分かっているのですよね。
(精神世界的なふわふわ感は一切ないのにもかかわらず 笑)

 

私の大好きな植松努さんも、
宇宙開発のかたわら、
今ある家のコストを十分の一にする研究に取り組んでいらっしゃいます。

 

やはり現在常識とされている家の値段は高すぎる。
しかも、あれほど高額でありながら耐久年数はせいぜい数十年。

 

みんなそれを大前提として疑問も持たず、
住宅ローン返済にあくせくしているわけですが、
植松さんを含む本当に進化した人たちは
(私は勝手に彼らを宇宙人と呼んでいます 笑)、
やはりそれをおかしいと思えるんですね。

 

でもその植松さんが考えている家ですら、
おそらく数百万円はするでしょうに、
坂口さんの建てた家はたったの3万円。
(もちろん種類が全然違いますけれどね 笑)

 

若い人たち、さらに進化してるな〜。

 

さらに裏表紙を見て、彼の肩書きにしびれました。

 

「作家、建築家、絵描き、踊り手、歌い手。」

 

このすべてのタイトルを、かろやかに並列でやってしまうところが本当に素晴らしい。

 

私もそのうち、
「セラピスト、物書き、歌い手、手仕事作家、庭師、ケーキ職人。」
くらいの肩書きは名乗りたいなあと真剣に思いました(笑)。

 

今日もどうぞ良い一日を。

 

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