皆様、
お元気でお過ごしでしょうか。
さて、最近、いくつかの研修会やシンポジウムなどに参加する機会があり、そのたびにある同じことを感じたので、これはきっとブログに書けということだと思い(笑)、ちょっとシェアすることにします。
それは、「良いセラピストって、いったいどういうセラピストなのだろう?」ということです。
最近私が接する機会があった、研修で講師をするような専門職の方たちは、もちろん、その分野のパイオニアだったり、とても優れたスキルを持っていたりするわけなのですが(だからこそ研修の講師として招かれているわけですが)、彼らの言葉で、違和感を感じることがよくありました。
例えば、こんなことを言うセラピストの方、結構たくさんいらっしゃいました。「○○の症状を良くするには、××をするしかない」「これを行っているのは、世界で(日本で)私たちだけ」
そういった言葉を聞くたびに、私は、「この人たちがいかに世間的な評価が高くても、誰かに彼らを紹介するのはやめよう」と思います。
だって、そんなのウソですから(爆)。
例えば、何かを癒すために、たったひとつの方法しかこの世に存在しなければ、その方法を知らない、あるいは、その方法へのアクセスを持たない人は決して癒されないことになります。それって、その症状で苦しんでいる人にとっては、かなり希望をそがれる言葉ですよね。それに、彼らが「これをすることが絶対に必要」と強調する以外の方法で、私のところにいらっしゃるクライアントさんたちはちゃんと元気になってますから(笑)。
「これは世界中(日本中)で自分しか行っていない」と誰かが言ったときも、同じことをやっている他の人を私はたまたま知っていたりしました(苦笑)。それに、こんなに世界は広いのに、どうやったらそのメソッドは自分たち以外誰も思いつかなかったって分かるんでしょうかね(爆)。
私は米国在住時代、ヴィパサナから禅からインド思想など、本当にさまざまな瞑想やスピリチュアリティの訓練を受けましたが、そこで実感したのは、「いろいろな手法は、結局は、皆同じことを言っている」ということでした。富士山を静岡側から見るか、山梨側から見るかだけの違いで、あるいは、自分の足で登るか、馬に乗っていくかなどの手段だけの違いで、実際には頂上はひとつしかない。真実って、そういうものですよねきっと。
「○○のためには××をするしかない」や、「自分しかこの技法は行っていない」という言い方は、その技法を宣伝するためのただの方便だと思ったほうがいいです。霊感商法みたいなもんです。
本当に良いセラピストとは、そういう言葉でクライアントを囲い込んだり、不安に陥れたりしない人のことだと思います。そして、そういう良いセラピストさんたちは、上記のような言葉を使う人たちのように、自分たちをがんがん宣伝しないので、世間的には無名だったりします。
セラピストを選ぶときには、世間的な評判ではなく、どうぞ自分の直感を大切にしてください。どんなに周りの評判が高くても、自分が会っていて違和感を感じる人には、もちろん会い続ける必要はありません。
そして、セラピーにかかることだけが、癒される唯一の道ではありません。趣味に没頭したり、大好きな人たちと一緒にいたり、お気に入りの場所を見つけたり、自分が癒される方法は、たくさんあると思います。自分の一番のヒーラーは、自分自身なのです。
皆様が、すでに持っている、自分の内なる癒しの力を信じることができますように。