楽しい棚卸し中


さて、ブログの更新をずっとサボっております。
実は現在、仕事量をかなり減らしてのんびり中です。
フリーの良いところは、働き過ぎたなあと思えば、こうして自分で仕事を調節できることですね。
ちょっとお休みすると、その間に身体も棚卸しを始めるようで、
ここ数日、結構な風邪で寝込んでおりました。
やはり、人間、少しは時間にと精神に余裕がないと、風邪も引けないですものね(笑)。
ようやく体調も少し快方に向かい、良い感じです。

身体の棚卸しと同時に、自分の家の棚卸しもぼちぼちとやっています。
これも結構楽しいです。
ずっと気になっていたガス台の汚れをピカピカにしたり、穴が開いてしまったお気に入りの服を繕ったり、ちまちまと家事に精を出しています。
一番片付けなければならないのが、オフィスの膨大な書類や本で、
少しずつ始めていますが、これにはすごくはまっています。
なぜかというと、ちょっと掘るとすぐにお宝が見つかるので、まるでイースターエッグハントか、難破船調査をしている気分なのです(笑)。
(完全に余談ですが、私は学生時代、実際にアメリカ東海岸で、南北戦争時代に沈んだ船の探索ダイビングをやったことがあります。あれもすごかったな)

私は20代をマスコミ業界で派手に(?)過ごしたので、
すこし本棚を掘ると、その時代のいろんなモノが出てきます。
普段はまったく忘れているのですが、こうしてたまに見つけると、「ああ、こんな人にも会ったっけ」と、懐かしモード全開になります。

最近見つけたお宝をちょっとご紹介しましょう。
1 田嶋陽子さんからのファクス。
 日付は98年7月20日になっていました。これは私が仕事をやめて英国に渡るまさに当日に届いたもので、とても暖かい文章で私を送り出してくれる素敵な激励のお手紙でした。取材で実際に彼女に会ったときの印象は、とても可愛らしくて気さくで、当時ブラウン管の中で毒舌を吐きまくっていた姿は完全に意識的に作り上げたものなんだなあと感じたのを覚えています。最近は歌手としても活躍されているご様子。もう私のことなどすっかり忘れているでしょうが、いつかまたお目にかかりたいものです。

2 三浦綾子さんのサイン。
 彼女の「道ありき」という自伝の文庫本の表紙裏に「愛は忍ぶ 1997.7.27 三浦綾子」と書いてありました。確か彼女にお会いしたときはすでにかなり重いパーキンソンを患っていらっしゃったので、ひょっとしたらご主人の光世さんの代筆かもしれません。
 愛は忍ぶ………。私に最も欠けている要素ですね(笑)。それを初対面で見抜いた彼女の慧眼には脱帽せざるを得ません。綾子さん、ありがとうございました。この言葉をしっかり胸に刻み込んで生きていきたいと思います。「愛は忍び、愛は耐える」。本当にその通りですね!

自分の来し方を振り返るたびに思うのですが、私ほどさまざまな人からいろいろな助けをもらって生きてきた人間はいないと思います。日々の生活に追われていると、ついそれを忘れていろんな不満が出てきてしまいますが、私が今日こうして生きていられるのは、これまで私を支えてくれた膨大な数の皆さんのお陰だということが、こうして少し昔の手紙などを読むと本当によく分かります。
これまでに出会ったすべての皆さんに、本当に心から感謝です。

さて、今後の棚卸しでは、またどんなお宝に遭遇するでしょうか。楽しみです。