SATCとN響


続けての書き込みです。

私をバリに案内してくれた方は、「バリの人はほとんどお酒を飲まない」と教えてくれました。「常に酔っているので、アルコールは必要ない」と。それくらいバリの大地と精霊のエネルギーは強烈なのだと。

その話を聞いたときは「そんなものかな」と思いましたが、帰国の途に着いて初めて、実は現地では自分も酩酊状態だったことに気づきました。
もちろん現地でアルコールは一滴も飲まなかったのですが。機上の人になってもまったく文字が読めず、食欲もないのです。

その私の二日酔い状態を少しずつ醒ましてくれたのが、機内で見た映画「Sex and the City」と、今夜札幌に戻って行ったN響のコンサートでした。

SATCは、とにかくバリとはまったく対極にあるニューヨークの物質的なエネルギーに満ち溢れた映画ですが、そ
こに描かれる華麗なファッションや、とても平凡な「大切なのはやっぱり愛」という結論に結構はまってしまい(笑)、酔いざましには最適でした。
実はこれ、テレビドラマ時代から結構好きだったんですよね。

そして今夜はキタラにN響のコンサートに行ってきました。
やはり日本一のオーケストラだけあって、圧倒されてしまいました。最初の曲はドヴォルザークの「野鳩」だったのですが、
とにかく音の響きが全然違うのです。北欧の下草のない森に光が真っ直ぐに射し込んでいるような澄み切った音色で、本当に感動しました。極端に言えば、オケ全体でCの音だけをずっと出していたとしても聞き惚れてしまうのではないかと思うくらい澄んだ音でした。

N響は地方公演には手を抜くなどという批判も耳にしたことがありますが、仮にあれで手を抜いているとしたら、本気を出したら一体どのような音になるんでしょう(笑)。

アンコールのフィガロの結婚序曲も本当に音が立っていて、祝祭的で素晴らしかった。

・・・という訳で、着々と酔いから覚めて日本の水に馴染みつつあります。明日からは仕事ですが、問題ないはずです(笑)。