本当の名前を口にする

2つ前の記事の続きです。(お待たせしました!)前回の記事では、朝目覚めた瞬間に出てくる嫌な感覚や感情は、自分に不必要なものを排泄しようとする無意識の働きなので、起き抜けは心身の大掃除のまたとないチャンスだというお話をしました。

朝の大掃除

今日は、その大掃除の具体的な方法をひとつ、ご紹介したいと思います。

朝目覚めたときに嫌な感覚があったら、次のステップをやってみてください。
1。その感覚がある場所を特定します。(悪い夢を見た人は、夢の内容からは離れて、その夢と共に出てきた感覚にのみ注意を向けてみましょう)ざわざわ、重さ、痛みなどのいやーな感覚は、身体のどこにあるでしょうか?胸?お腹?それとも背中でしょうか?(大抵の場合は、手足ではなく胴体のどこかにあるはずです)
2。その感覚をまずは、ただ感覚として感じてみます。ざわざわだったら「ざわざわしてるな〜」、痛みだったら「痛いな〜」、重さだったら「重いな〜」と、ただ感じてみる。そしてそこにできれば、一切のジャッジメントを入れないでください。嫌がらず、抵抗せず、ただ淡々と感覚を感じてみます。ほんの数秒で結構です。数秒間だけでも、ただその感覚と一緒にいてみてください。
3。次に、その感覚の中に隠れている、感情に気づいてみます。ざわざわの下に隠れている気持ちは、恐さかもしれないし、焦りかもしれない。痛みの下に隠れているのは、孤独感かもしれないし、怒りかもしれない。重さの陰に隠れているのは、嫉妬心かもしれないし、劣等感かもしれない。とにかく自分に正直に、そこにある感情に気づきます。
4。一番重要なポイントです。ステップ3で気づいた感情を、口に出して言ってみます。恐さであれば、「恐さ。」孤独感であれば、「孤独感。」劣等感であれば、「劣等感。」そうひとこと、言葉にするだけで結構です。
5。口に出したら、自分の呼吸を感じます。そして、その感情(感覚)が自然に変化していくままに任せます。なかなか変化しないようでしたら、息を吐くごとにその感情を言葉に出するか、あるいは心の中でただ言ってみます。

……以上です。どうですか?シンプルですよね。

私の経験では、もしステップ4で口にした言葉が自分の本当の気持ちだったら、呼吸を続けるうちに、その感情を感じている身体の箇所に少し隙間ができて、その隙間から、bitter sweetという表現がぴったりの、ちょっとうずくような、温かいような、愛おしくて柔らかい感覚が沸き上がってくるのに気づくはずです。その感覚が出てきたらしめたものです。
その甘酸っぱいような感覚が沸き上がるに任せていると、
だんだんと、その感覚がネガティブな感情(とそれにともなう感覚)を洗い流していってくれるのに気づくことでしょう。

呼吸に合わせて言葉を繰り返してもなかなか変化が起きないとしたら、自分が口にした言葉が、実は自分の本当の気持ちとは違っていたり、自分が感じている気持ちがひとつだけではなく、いくつもの違う感情が同時にそこに存在している可能性があります。その場合は、思いついた気持ちを、ひとつずつ言葉にしていってみてください。言葉にしながら呼吸を感じます。その言葉が、自分の本当の気持ちに近づけば近づくほど、呼吸の下から、隙間がちゃんと顔を出すはずです。

最初はぴんと来ないかもしれませんが、毎朝繰り返してみてください。そのうちにきっと変化が起きてきます。

ちなみに私の場合、これをやっていると身体がとてもゆるんできて、二度寝してしまうこともしばしばです(笑)。なので、すぐ後に予定が控えている方は、起き上がってからやるといいと思います。トイレに座ってやるのもおすすめです。(トイレでやると、お通じにもかなり効果的です 笑)

そしてこのエクササイズ、起き抜けだけでなく、一日中どの時間帯でも、ネガティブな感覚が出てくるたびにやることができます。慣れてくると、あっという間にネガティブな気持ちが流れていくようになります。

要は、「自分の身体感覚を感じながら、そこに隠れている感情を口に出して言ってみる」という、これ以上ないほどのシンプルなことなんですけど。

なぜそんなシンプルなことが、自分の心身の大掃除に役立つのでしょうか。

そのヒントは、最近娘の保育園で保育士さんが読んでくれた古い紙芝居にありました(笑)。

紙芝居のタイトルは「こまったようふくや」。ストーリーはちょっとうろ覚えですが、大体こんな感じです。

洋服屋のところにある日、悪魔がやってきました。「あさってまでに俺の服を100枚作れ。作れなかったら、お前をカエルにしてやる」
2日目の夜、困った洋服屋は、池のほとりに住むおばあさんを尋ねました。おばあさんは言いました。「この池に住むカエルは皆、悪魔の注文通りに洋服を仕立てられなくて、カエルにされてしまった元洋服屋たちなのよ。夜までこの池のほとりにかくれていなさい」
洋服屋が隠れて待っていると、夜中に悪魔が池にやってきて踊りながら歌い始めました。「俺の名前はディッケドン、ディッケドン。誰も俺の名が分かるまい」
翌日、悪魔がやって来て言いました。「約束の日だ。洋服100着をもらおうか」
「できませんでした」「じゃあ、約束通りお前をカエルにしてやる」「悪魔さん、それだけはご勘弁を」「じゃあ、俺の本当の名前を当ててみろ。もし当たったら許してやる。3回チャンスをやるよ」
洋服屋「あなたの名前は○○ですか?」悪魔「違うぞ」洋服屋「じゃあ、××ですか?」悪魔「それも違う。さあ、ラストチャンスだ」
最後に洋服屋が、「お前の本当の名前はディッケドンだろう!」と叫んだとたん、
悪魔は大きなカエルに変身し、一目散に逃げていってしまいましたとさ。

本当の名前を当てると、悪魔(または鬼)が逃げ出すという話は、世界にいくつもありますよね。日本なら「大工と鬼六」、ヨーロッパなら、イギリスの「トム・ティット・トット」、ドイツの「ルンペルシュティルツヒェン」が有名です。上記のお話はどれも、「魔力を持つものはその名前を当てられると魔力を失う」という考えに基づいています。

……これ、感情についてもまったく同じことです。
ネガティブな感情って、ものすごく人をひっぱるパワーがありますよね。ネガティブな感情が出てくると、あっという間に頭の中が妄想で一杯になって、ああでもない、こうでもない……とぐるぐると無駄な思考が回り出し、気づいたら感情の海にどっぷり浸って一日が台無しになってしまう……。
こんな経験、ありませんか?
これ、ある意味、黒魔術ですよね(笑)。勝手に自分の中で増幅していく。自分にはコントロール不能な、怪物のようにも思える感情。

つまり、感情は自分のものではないということです。どこからかやってきて、いつの間にかあたかも自分のようなふりをして、自分の中に居座るもの。

だから、感情に名前をつけるというのは、感情の魔力を奪うということです。
魔力を奪われた感情は退散するしかないのです。
ただ、私のイメージでは、「悪霊退散!」という感じではなくて、行き場がなくてさまよっていた感情が、名前をつけてもらうことで成仏するような感じです。(戒名と同じでしょうか 笑)だって、感情って別に邪悪なものじゃないですから。

もうひとつ、言葉に出すのが効果的なのは、口に出すことで思考にピリオドが打たれ、頭の中に妄想が流れ出すのを止める効果があるからです。
感情も感覚も、波と同じでただ流れていくものなのに、人間がなかなか流れに任せることができないのは、思考が邪魔をするからです。
でも、口に出して思考に句読点を打つことで、思考にひっぱられることがなくなります。

この2つの理由から、こんなシンプルなエクササイズが役に立つのです。

……説明が非常に長くなってしまいましたが(笑)、よろしければ、このシンプルな大掃除法、どうぞお試しください。そして感想をお聞かせくださいね。改良点があれば、ご一緒に大掃除の方法をブラッシュアップしていきましょう!自分自身の内側を掃除することイコール、この世界をクリアにしていくこと。一人一人が内面の大掃除に取り組むことで、地球の波動がどんどん上がります。つまり、自分も、地球も両方ハッピーになる。何てお得なんでしょう(笑)。

昨日も大きな虹に遭遇しました。そして何と今朝もまた。虹のある空が日常になりつつあります(笑)。