カラダの言うことは、早く聴いておいた方がお得です。


忙しい現代社会に生きていると、頭とカラダが、まったく正反対のことを言うことがよくあります。
頭:今日は大事な会議があるから絶対に会社に行かねば。カラダ:腹痛=行きたくない。
頭:今日はテストだから学校に行かないと。カラダ:だるくて朝起き上がれない=行きたくない。
頭:そろそろ家を出ないと、友達との食事の約束に間に合わない。カラダ:頭痛=会いたくない。

・・・どうでしょう。心当たりはありませんかね(笑)?

頭とカラダが全く逆のことを言っているとき、私たちはどうしても、頭の言うことを聞いてしまいがちです。
なんせ、頭の中の声の方が、身体の声の何百倍もうるさいですからね(笑)。

でも、もし両者の言うことが食い違っていた場合は、カラダの言っていることが、常に正しいのです。
はい、いつでも。100%。ひとつの例外もなく。

それはつまり、どういうことかと言うと、長い目で見ると、必ず身体が勝つということです。

身体の声は、最初は小さなささやき声かもしれません。
例えば、ちょっとした胸のざわざわや疲労感。
その段階で身体の声を無視すると、次は頭痛や腹痛などの痛み。

それを無視すると、今度はものすごい倦怠感や不眠、じんましんなど。
それでも身体の声を聞かないと、胃潰瘍、過敏性腸症候群など、立派な診断名がつく病気に。もちろんその中には、うつ、パニック障害など、精神的な病気も含まれます。

身体の声がどんどん大きくなっても、それをどこまでも無視できる人も、もちろんいます。
無視しながらも、特に体調も崩さず、表面的には元気に見えたりする。

でも、残念ながら、そういう人たちも、結局は身体に従わざるを得なくなります。
ある日突然、ガンと診断される。
脳梗塞になる。
心臓発作を起こす。
そして、無理され続けた身体は、最終的には、その人の命を奪っていってしまいます。

・・・・・((((;゚Д゚)))))))。

私たちは、どうあがいても、最後には身体に勝つことはできません。
なぜなら、身体こそが、無意識の表現だからです。
そして、無意識は、表面意識の20倍くらいとも言われています。
割合で言っても、本来、アタマは勝ち目なしです。

だったら、ささやき声のうちに、身体の声を聴いておいた方が、絶対にお得です(きっぱり)。

私の個人的な体験をひとつ、シェアしたいと思います。
大昔、新聞記者として働いていたときのことです。

記者になって6年目に、待望の東京勤務になりました。
(私が当時勤めていた新聞社では、新人は地方支局に配属され、地方を2箇所回った後、最終的に東京や大阪の本社に配属されるのが普通でした)
さあ、ようやく本社に上がれたし、これからはもっとバリバリ働こう。
私はそう思って、すごく張り切っていました。
やりたかった教育面を担当させてもらい、仕事もすごくやりがいがありました。
(少なくとも、そう頭では思っていました 笑)

ところが。
転勤後わずか数ヶ月で、私は原因不明のじんましんに悩まされるようになりました。
それも、何というか、非常に「便利」なじんましんで(笑)、
夜帰宅してホッと一息つくと、身体一面に、蚊に食われた後のような発疹が広がる。
ぽりぽりかきながら眠り、翌朝目覚めて「さあ仕事するぞ」と思うと、すっと引っ込む。
つまり、副交感神経が優位の時に出てくるけど、交感神経が優位になると引っ込んでくれるじんましんでした。
なので仕事には支障がなく、私はそのじんましんをそのままにしておきました。

ただ、放っておいてくれなかったのが、同居する夫です。
夜になると全身に広がるじんましんは、かなりグロテスクな光景だったようで(笑)、
「頼むから医者に行ってくれ」と懇願され、皮膚科を受診したところ、飲み薬と塗り薬を処方されました。

・・・行かなきゃよかったです。
薬を飲み始めたせいで、それまでうまく私の生活リズムに従って出てくれていたじんましんは、薬を飲まなければいつでも出現するようになってしまいました。
さすがにまずいと思った私は、自己判断で飲み薬をやめ、かゆみを塗り薬で何とかやり過ごしながら仕事をするようになりました。

それから数ヶ月後。
私は、思いがけず仕事を辞めることになりました。
その1年前、東京に転勤になった時は、「一生、記者としてやっていく」と固く決意していたのに、人生って分からないものです。

そして、仕事を辞めた翌日、私のじんましんは全て消え、二度と再発することはありませんでした。

・・・何て分かりやすいメッセージ(笑)。

当時、頭では、仕事を辞めるのはストレスというよりも他にやりたいことが見つかったからだと思っていました。
でも、身体はちゃんと、サインを出し続けてくれていたんですね。
辞めた直後は、「給料も良かったし、ステイタスもあったし、私ったらそんな仕事を辞めるなんて、何てことをしでかしたんだろう」と、自分で決断したこととはいえ、ドキドキして1週間くらい眠れませんでしたが(笑)、
あれから20年近く経つ今、あの時仕事を辞めて本当によかったと思います。
記者の仕事は充実していたし、たくさんの面白い人にも会えましたが、
今の私は、当時よりも何百倍も充実していて幸せです。
(というか、当時のようなストレスが全くありません)
そして私の身体は、それをちゃんと分かっていたんですね。

皆さんも、身体がささやき声で話しているうちに、ぜひ身体の声を聴いてみてください。
その方が最終的には絶対に幸せですし、身体が大声で叫び出す(致命的な病気になる)ことも予防できます。

ただ、大声の叫びになってからでも、その時点で、身体の声を100パーセント聴こうと決意すれば、状況は、いつでも反転させることができます。
身体はそれくらい、いつでも私たちの味方をしようとしてくれているのです。

それをどうぞ、覚えていてくださいね。

今年の札幌は、紅葉が信じられないほどきれいでした!