手抜きかあさんのすすめ 本編


皆様、

せっかくの3連休なのに、巨大な台風が近づいていますね。

何事もなく通過してくれますように祈っています。

さて、非常にお待たせしてしまいましたが、「手抜きかあさんのすすめ」本編です。

私は、母親としては超新米、ひよっ子もいいところなのですが、
(何せ、母になってからまだ2ヶ月半しか経っておりませんのでね 笑)
前職のマスコミでも教育問題を担当していたり、
この仕事に就いてからも途切れることなく子どもにかかわっていたりと、
長年に渡り、子どもの立場から世の中を眺めてきた人間です。

そうした経験から、ひとつ確信を持っていえるのは、

「子どもほど、親を無条件に愛している存在はいない」ということです。

たとえ表面的に、どれほどその子が親に対して反発していてもです。

私は米国のインターン時代、ホームレスの子どもに関わる仕事をしていました。

ホームレスの親御さんというのは、もちろんさまざまなストレスと問題を抱えた人たちで、
子どもたちは親からの虐待やネグレクトにさらされていることもままあったのですが、
子どもたちが何かあると泣きながら呼ぶのは、日々手厚いケアを心がけている我々施設のスタッフではなく、
必ず、その場にはいない母親でした。

それを見るたびに、彼らの無条件の愛に心打たれたものです。

十分なごはんを食べさせてくれなかったり、殴ったり、夜ひとりぼっちにさせたりする相手を、
ひたすら頼り、信じ、甘えようとするなんて、分別ある大人には絶対不可能な芸当です。

それは、まっさらな子どもたちにしかできません。

子どもたちのために我々がどんなに尽くしたり、心を砕いたりしたとしても、
彼らにとってはお母さん以上に大切な存在はなく、
お母さんたちがすごくうらやましかったことを覚えています(笑)。

そして、帰国後スクールカウンセラーとして不登校の子どもたちに関わって実感したのは、
不登校の子どもたちの母親は、必ず何らかのストレスを抱えているということでした。
(例えば経済的な問題、夫婦間の不仲、嫁姑問題、お母さん自身の体調など)

 

私は子どもにかかわる際、可能な限り母親と面接することにしていますが、
私の経験でいうと、子どもが何らかの症状を訴えているケースで、
母親にストレスがないという家庭は皆無です。

 

そういうお母さんたちに会えば会うほど、
子どもたちが不登校なのは、母親を何らかの助けにつなげるために自分の心身を犠牲にしてくれているのではないかと思うに至りました。

お母さんと面接する場合、私はお母さんがどうすれば楽になれるかをいつも一緒に考えます。

ごく単純な例では、お母さんに子どもの毎朝のお弁当作りをやめてもらうだけで、子どもがあっという間に元気に登校するようになったケースがここ1年ほどの間だけでも複数件ありました。
(実は私はそもそも、子どもの不登校を全く問題だとは思っていないのですが、その話をし始めると長くなっちゃうのでそれはまた今度 笑)

こうしたケースのお母さんたちは、シングルマザーでとても忙しかったり、手術して間もなかったりするにもかかわらず、
「良い母親でなければ」というプレッシャーから、睡眠時間を削って子どものために朝のお弁当を作っていたんですよね。

子どもたちにしてみれば、そんな思いをしてまで手作り弁当を持たせてもらうよりも、
コンビニでお昼を買って、そのぶんお母さんたちにすこし楽になってもらうほうがよほどうれしいんです。
(相談室に来てコンビニの菓子パンをうれしそうに振ってた子もいましたっけ 笑)

子どもにとって大切なのは、親が何をしてくれるかではなく、どういうあり方で自分と共にいるかです。

完璧に家事や子どもの世話をこなしながらもものすごく不幸な親よりは、
適当に手抜きをしても、楽で幸せな親といる方が、子どもはずっと幸せです。

だって、子どもはいつも、お母さんの幸せを一番に願っていますからね。

 

世の中のお母さまたちへ。

子どもの方ばかり見て彼らの世話に明け暮れるのではなく、
自分が、いかに楽に幸せに生きられるか、にフォーカスしてみてくださいね。

そして、自分の幸せの基準を、子どもの成績やパフォーマンスに頼らないようにしてください。
(自分を幸せにできるのは自分だけです。子どもはあなたの自信のなさを補う道具ではありません)

自分が好きなことをどんどんやって、好きな場所に行って、自分が食べたいものをお料理してください。

お母さんが幸せだと、お子さんもハッピーなのだということを、どうぞ忘れないでくださいね。

 

あなたはもう、十分良いお母さんなのですから!

私の大好きな公園から見た夕焼けです。
(ええ、子育て中ですが、散歩の時間は削りませんとも 笑)