前回の記事の続きです。
心から信頼できるお医者様と出会い、ようやく妊娠・出産したいという気持ちを手放すことができた私ですが、
そこからいつ、どういうきっかけで子どもをもらうことを真剣に考え始めたのか、今となっては記憶が定かではありません^^;。
特に日記などもつけていなかったので、当時の自分の心境をたどることもできませんが、
過去メールをほじくり返してみたところ、ドクターと最初にメールをやりとりした月にはすでに、Amazonでこんな本を購入していました。
子どものいない夫婦のための里親ガイド 明石書店 吉田奈穂子著
当時はこれが、養子縁組について具体的に教えてくれる唯一の書籍だったと思います。
著者の吉田さんは実際に自分も特別養子縁組で迎えた娘を育てていらっしゃる方なので、自分の体験も随所に書いてあり、とても参考になりました。
(ちなみに吉田さんはその後、養子縁組に特化したこちらの本を出版されたようです。
子どものいない夫婦のための養子縁組ガイド――制度の仕組みから真実告知まで
あと、最近出たこちらの本もおすすめです。
産まなくても、育てられます 不妊治療を超えて、特別養子縁組へ (健康ライブラリー) 講談社
この本の著者後藤絵里は、私の新聞記者時代の同期です。
当時の仲間がこのテーマにライフワークとして取り組んでくれているのを見るのは、本当にうれしいことです。
とても良い本なので、子どもをもらうことを検討している方はぜひお読みください!
あ、この本にはチエコさんという養親さんも登場しますが、私ではありません、念のため(^^)・・・)
そしてぼちぼち、いろんな養親さんが書いているブログなども読み始めました。
ブログを読んでびっくりしたのは、
世の中にはこんなに、特別養子縁組で迎えた我が子のことをブログに書いている親御さんたちがいるんだということと、
そして、その大半が、養子縁組の話は随所に出ては来るものの、基本的には普通の育児ブログなんだということでした。
(堂々と子どもの顔写真を公開しているブログが結構あるのにも驚きでした)
養子縁組を考え始めたものの、「本当に血の繋がらない子を可愛いと思えるんだろうか」などと頭でっかちに悩んだりもしていた私でしたが^^;、
それらのブログを読んでいるうちに、自分の中から、養子を迎えることに対する悲壮な覚悟や気負いのようなものが徐々に消えていったような気がします。
このシリーズの最初にも書きましたが、特に養親の大先輩であるうさぎママさんのブログにはとても勇気づけられました。
(うさぎさんの養子アンちゃんは、すでに30歳。幸せな結婚もしていらっしゃいます)
そして、決定的だったのが、毎年秋に札幌で開かれている、札幌市と市の里親会主催の里親促進フォーラムに夫婦で参加したことでした。
もはや基調講演が誰だったか、どんな話だったかすら覚えていませんが^^;、
良かったのは、会場で多くの親子連れを見たことでした。
彼らは皆、血が繋がらない者同士だったわけですが、
どの親子も皆、ごく普通に見えました。
養育里親さんたちは、実子の子育てを終えてから里子を迎える人も多いので、年配の人も多かったですが、
(養育里親と養子縁組里親は違います。ここでは詳しい説明はしませんので、興味のある方はこちらをご覧ください)
それも、普通に孫を連れているのとなんら変わりなく見えました。
顔が似てるとか似ていないということも、不思議なほど気になりませんでした。
日本では養子を迎えたり、里子を育てること自体が非常に稀な上、
子どもが養子であることを隠している人もまだ多いと思うので、
生身のそうした親子に会うのは、私には初めての体験でした。
(本当、それって問題だと思います。米国では周りにいくらでもそういう友人、知人がいたんですが・・・(~_~;))
彼らを見て初めて、血の繋がらない子どもを育てることに対する具体的なイメージが湧いたのです。
同じ屋根の下に小さい人がいて、
その子の成長を日々近くで見られること、
一緒に泣いたり笑ったり、遊んだり出かけたりできることは、とても楽しいことなんだろうな。
ごくシンプルに、そう思えました。
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いったん決意さえすれば、ものすごく行動の早い牡羊座の私o(^▽^)o。
札幌市は年に2回しか里親登録を受けつけていないので、
それから数ヶ月後、次の受付開始と同時に養子縁組里親の登録を申請し、
児童相談所でのインタビュー、担当者の家庭訪問を経て、無事に里親登録をすませました。
2013年春のことでした。
続く。
娘は今、4歳半。
こんな味のある絵を描くようになりました(´∀`=)。