前回の記事の続きです。
産婦人科でお医者様から流産を告げられた私は、あまりのショックで、言葉がまったく出てきませんでした。
絶句している私に、女医さんは静かに、
「手術しますか?それとも自然に出て来るまで待ちますか?」と尋ねました。
流産したあとに掻爬手術をせず、そのまま自然に流れるのを待つという選択があることさえ、私には初耳でした。
今思うと、すべての産婦人科がそんなオプションを提示してくれるわけではないようなので、
私に選択肢をくれたお医者様にはとても感謝しています。
でもその瞬間はショックの方が大きかったので、
「・・・出てくるまで待ちます」と一言いうのが精一杯でした。
「では、自然に流産したらまた来てくださいね。子宮の状態を診たいので」
そういうお医者様に私はとっさに尋ねていました。
「・・・流産って、痛いんですか?」
お医者様は言いました。
「経験した方の話だと、生理痛の3倍くらいの痛さだと言いますね」
クリニックを出た私は、夫に電話しました。
「赤ちゃん、ダメだった」
夫は一瞬絶句した後、言いました。
「とにかく、駅まで迎えに行くから」
地下鉄の中では、周りの人に気づかれないように下を向いて私はずっと涙を流していました。
最寄駅に着くと、本当に心配そうな顔をした夫が待っていました。
そのまま二人で駅の隣にある大きな公園まで歩き、池のほとりに座りました。
周りには一面にクローバーが生えていました。
何を話したか覚えていません。
おそらく、ほとんど言葉は交わさなかったと思います。
彼の肩にもたれてただ涙を流していたら、
「ほら、四つ葉」と夫が言いました。
夫の手の中には、二本の四つ葉のクローバーがありました。
後で夫は言っていました。
「あの時は、絶対に四つ葉を見つけてやると思った」
確かに四つ葉は、夫のほとんど目の前にありました。
(私にどっしり寄りかかられてたので、動き回ったりできませんでしたからね 笑)
今思えば、あの四つ葉は、
「何も心配しなくていい」という宇宙から(そして私たちの娘から)のメッセージだったと思います。
でも当時の私は、もちろんそんなことは分かりませんでした。
余談ですが、流産が分かってしばらくしてから、米国在住の本当に本当に大切な友人が、
「うちの一番下の娘が、『ママの友達で最近赤ちゃん死んじゃった人にあげて』と言って持ってきたので送るね」とカードに挟まれた四つ葉のクローバーを送ってくれました。
(ちなみにそのお嬢さんは、それはもう、ものすごいクリスタルチャイルドで、人に愛を与えるために生まれてきたような子です。
今ではもう立派な大学生になってます。
ルナちゃん、あの時は本当にありがとう♡)
流産した私の元にどんどん集まる四つ葉のクローバー。
振り返ればそれはまさに「終わりよければすべて良し」の象徴ですが、
その時は、すべてのプロセスが完了するまでにそれから10年近くの年月を要することになるとは、夢にも思わなかった私でした。
続く。
最後に、札幌市で養子縁組を考えている方にぜひとも行っていただきたいイベントのお知らせです。
・・・何と開催は今日!10月25日です。
もっと早くお知らせしようと思っていましたが、出張などでバタバタしていて当日のお知らせになってしまいました。ごめんなさい。
でも、もし真剣に子どもをもらうことを考えていらっしゃる方がいたら、他の予定を全部キャンセルしてでも参加する価値ありです。
私たちは、5年前にこのフォーラムに参加したことがきっかけで、その2年後に娘を我が家に迎えることができました。
自分の背中を押したい人は、ぜひぜひ行ってみてくださいね。
フォーラムの内容云々よりも、そこに来ている様々な血の繋がらない親子連れを見て、「なーんだ、全然普通じゃん」ということに気づけることがポイントですからね(笑)。
でも今年は、あの有名な旭山動物園の坂東園長の講演もあるので、内容も素晴らしいと思います。
参加無料。事前申し込み不要。お昼ご飯つきですよ\(^o^)/。
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