さてさて、今朝のスパムメール騒ぎでご報告が遅れてしまいましたが、昨日の日曜日は、ここしばらくでもっとも感動し幸せな気持ちになった日でした。
新聞でご存じの方もいるかもしれませんが、伊達市にあったシュタイナー学校、いずみの学校が、隣の豊浦町に移転し、学校法人北海道シュタイナー学園いずみの学校として再出発することになったのです。昨日はその開校式兼新1年生の入学式に行ってきました。
移転先は、この3月まで豊浦中学校だった建物です。3月下旬に彼らが引っ越してから3週間余り、この学校をシュタイナー学校に作り替えるために、一体先生方や保護者たちはどれほどのエネルギーを注ぎ込んだことでしょう。
講堂での開校式は手作りで心のこもった、本当に感動的なものでした。最初はモーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲」で始まりました。
誰も壇上に上がる人はおらず、講堂に円を描くように席が置かれ、一番内側にはいずみの学校の生徒たちと担任の先生、その外側に来賓や保護者、我々一般客が座ります。
来賓あいさつ、校長や理事長の話のあと、すべての教師が立ち上がって、一言ずつ話をする場面がありました。それぞれ、学校と子どもに対する愛情や新しい出発に向けての決意が伝わってきて、とても温かい気持ちになりました。それにひきかえ来賓のお役人の挨拶の型どおりでつまらなかったこと(笑)。
それから、高学年の生徒たちが弦楽器を演奏しました。ほぼ全員がヴァイオリンかヴィオラかチェロを弾くなんて、さすがシュタイナー学校。
その後の入学式もとても素敵でした。今度は低学年が笛を演奏し、新一年生の5人が紹介され、担任の先生が、新しく始まる学校生活を船出にたとえた、素敵な物語を話しました。
最後に先生方が全員で「Angel watching over me」を歌い、それから子どもたちも一緒に「Freedom is coming」を歌いました。Freedom is comingを聴きながら、真剣に涙が出ました。ようやく学校法人としてのシュタイナー学校が北海道に誕生したんだなあと思ったら感動が抑え切れず。この学校はこの先、どれほどの善きものを北の大地にもたらしてくれることでしょう。
式の後は、学校の中を案内していただきました。これが1年生の教室。ここがつい3週間前までは味気ない公立中学校の教室だったなんて信じられますか?
こちらは2年生。シュタイナー学校では、生徒の成長に合わせてどの学年もすべて壁の色が違います。
高学年になるに従って、だんだん暖色から寒色へと変わります。
これは7年生(中学1年生)。かなり濃い色です。
式では、お客さん一人ひとりに、どんぐりの苗木のプレゼントがありました。
「海と山と太陽の恵みを沢山いただいて、すくすくと大きな木へ成長していきたいと思っております」とのメッセージ付きで。
いずみの学校の将来に幸あれ。