民間の斡旋団体を探す〜娘を我が家に迎えるまで その19

大変お待たせしました。養子縁組シリーズ、ぼちぼち再開いたします。

こちらの記事の続きです。

養子縁組に気持ちを切り替える〜娘を我が家に迎えるまで その18

自力で子どもを産むことをあきらめ、養子縁組に気持ちを切り替えた私。

札幌市に里親登録を済ませる一方で、民間の養子縁組斡旋団体もチェックしていました。

なぜかというと、民間からの方が、新生児を迎えられる可能性が高かったからです。
自治体を通じての縁組では、新生児はほとんど望めないのは分かっていました。

現在はどうなのか分かりませんが、かつては、児童相談所によっては、赤ちゃんに障害がないのを確かめた後にしか養親に引き渡さないところもあったそうです(つまり、検査が可能になる生後10ヶ月より前の委託はされない)。

私は職業柄、誕生直後の数ヶ月が子どもにとって、また親子のボンディングにとってどれほど大切かを身にしみて分かっているので、
できれば生まれたての赤ちゃんを育てたいと思っていました。

民間の養子縁組団体はもちろんピンからキリまであり、最近では様々な社会問題にもなっていますが、
(ネットを通じての申し込み、委託後に実親の気が変わって戻されたケース、高額な斡旋手数料などなど)
もちろん、使命感と情熱をもって活動されている団体もたくさんあります。

ということで、民間団体も色々リサーチしていたのですが、
閉口したのは、そのハードルの高さでした。

大抵の民間団体のホームページにはまずはっきりと、
「養子縁組制度は、子どものための制度であり、子どもが欲しい夫婦のための制度ではありません」と書かれ、
だから性別など希望するべくもないし、委託された子どもにどんな障害があっても受け入れること・・などと続きます。
(ちなみに我々は、札幌の児童相談所に里親登録する際の面接で、なるべく新生児に近い赤ちゃんがいいことと、できれば女の子を希望することを伝えていました)

その他にも、
・年齢制限(厚労省の通達を元に、夫婦どちらかが概ね45歳未満)
・経済的に不自由していないこと
・心身ともに健康であること
・夫婦のどちらかが、子どもを迎えた後しばらくは育児に専念すること
・結婚後3年以上経過していること
・ある程度の広さの居宅
・・・等々の条件が明記されているところがほとんどでした。

我々夫婦は、健康上の問題はありませんでしたが、
・高齢(わたしは年齢制限ギリギリ、夫はすでに50歳を超えていました)
・夫婦共に自営業(つまり所得が低い)
・共働き(それに私は仕事をやめるつもり全くなし)
・・・と、ほぼ彼らが提示する条件には当てはまりませんでした。

なぜ、自分で産めないからというだけで、親になるハードルをそんなに上げる必要があるんだろうという気持ちは、娘を我が家に迎えた現在でも変わっていません。

そして、子どものための制度ということが強調されすぎているのも、疑問です。
養子縁組は、子どもが欲しいけれど恵まれない親のための制度でもあるとしても全然構わないんじゃないでしょうか。
だって、子どもが幸せになるためには、大人がまず幸せである必要があり、
子どもを迎えたことで幸せになる大人が増えることは、そのまま世の中のためになるんですから。

しかも、世の中には、ひとり親も、貧しい親も、病気を抱えている親もいる。
自分で産めばそういう人だって親になれるのに、
養親だというだけで、こんなに条件を厳しくする必要はあるのかなと思います。

 

・・・ということで、ほとんどの民間団体には条件が合わなかった私たちでしたが、
一箇所だけ、心惹かれた本州の団体を見つけました。

その団体のHPには、
・年齢制限にも柔軟に対応していること
・子育てを理由に自分の人生を曲げる必要はないこと(必ずしも子どもを迎えたあと子育てに専念しなくてもいいこと)
・先行き不透明な時代だから、将来的にも経済的安定が保証されるとは限らない。生活するために子どもに背中を見せられる夫婦なら経済的に豊かでなくてもいい
・子どもを愛し守り続けられるのなら肩寄せ合って暮らしていければそれで十分(居宅の広さも問わない)
・・・などなど、読んでいるだけで心がほっとするようなことがたくさん書かれていました。

早速説明会に参加したところ、その団体の代表の話も、
団体を通じて子どもを迎えた先輩里親さんの話もとても腑に落ち、
何より、彼らの選考方法というのが、とても気に入りました。

特に履歴書や健康診断書、所得証明などを求められるわけでもなく、
夫婦それぞれに、代表宛に手紙を書くように言われ、
その手紙を元に、4時間の面接をするということでした。

本当に、こちらの人となりを真剣に見ようとしているんだなあということがわかり、
早速、夫婦それぞれに長い手紙を書き、再びインタビューを受けに本州に出向きました。

ものすごく緊張して面接に臨んだ私たちでしたが、
気さくな代表夫妻は、4人の養子を育てている自分たちの養育経験についてもたくさん話してくれ、
何より、奥さんの方が、わたしのブログの過去ログを全てプリントアウトして読んでくれていたのには感動しました。

4時間もの長いインタビューでしたが、話が弾み、すっかり彼らと意気投合し、
希望を胸に札幌に戻ってから1ヶ月あまり経った頃、
その団体から電話がありました。

・・・続く。

 

 

メルマガ登録はこちらから