本当に癒されるためのヒント⑬ 「良いセラピストを選ぶ」その5

皆様、
こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか。

さて、いよいよ、「良いセラピストの選び方」のお話に入ります。

まず最初に断っておきたいのは、「誰にでも合う万能のセラピストなどいない」ということです(当たり前)。

友達にとって最高に素晴らしかったセラピストが、あなたにとっても素晴らしいとは限りません。
また、あなたの癒しの段階によって、これまではものすごく良かったのに、ある時点からあまり癒しが進んでいる感じがしなくなった・・・ということもあると思います。
(だからこそ私も、過去に何人も違うセラピストからセラピーを受けて現在に至るわけです)

なので、ある特定のセラピストに固執する必要はまったくないということをまず申し上げたいと思います。
ここから先は、それを念頭に起きつつ読んでみてください。

 

私が思う良いセラピストの条件その1は、「自分にとって適正な値段であること」です。

・・・いきなりお金の話なんて身も蓋もないですか(笑)?

でもこれ、非常に大切なことなんです。
何故大切かを、これから説明しますね。

私は、セラピー(心理療法)を、「セラピストがサービスを提供し、クライアントがそのサービスを受け取るもの」とは考えていません。
セラピーが上手くいくためには、クライアントの積極的なかかわり(コミットメント)が絶対に必要になります。
そういう意味で、心理療法は、たとえばマッサージのように、クライアントがマッサージベッドのうえにただ横になって、マッサージ師に身体をほぐしてもらって終わり、というものではありません。
心理療法は、セラピストがあなたを元気に(楽に)する場所ではなく、あなたが自分で元気になるのをセラピストがお手伝いするための場所です。

例えるならば、マッサージがODA(政府開発援助)なら、心理療法はフェアトレードみたいなもんです。
どこかよその国からもらった大金で自分の国を良くしようとするよりも、
自分たち自身で価値のあるものを作り出し、外からの援助に頼らず自分の力で生きていけるようになる方がよっぽどいいですよね。
セラピーは、自分の自己治癒力を奪うものではなく、自己治癒力をエンパワーするものでなくてはなりません。
そのための「コミットメント」です。

 

私の大学院時代の教授(とても成功している開業セラピスト)は、クライアントにセラピーにコミットしてもらうために最も大切なことはふたつあると言いました。
それは、「時間とお金。時間とお金。時間とお金」だそうです。
(本当に3回繰り返して言われました 笑)

私もその後、長年自分でセラピーをしてきて、ほんとにその通りだと思っています。
世の中には、心理療法を無料で提供していらっしゃる方もいるようですが、セラピーは、無料で受けない方がいいです。
何故なら、無料のものに人はあまり真剣にコミットしないからです。
実は私もかつて、震災の被災者の方向けに無料でセラピーを提供しようと試みたことがありますが、結局、全然上手く行きませんでした。
無料ならば人はどんどん来るかと思いきや、ドタキャン、遅刻する、続かない……等等で、いらした方々も私も不完全燃焼に終わっただけでした。
「身銭を切る」とはよく言ったものです。
人間、自分でお金を出して得た体験しか、結局は身に付かないのかもしれませんね。

なので、自分でお金を出してセラピーを受けるのはとても大切ですが、
自分の予算を超えた高いセラピストのところへ行くことも、あまり薦められません。
何故なら心理療法は「続けてなんぼ」だからです。
例えば、1回5万とか10万とか、すごい金額を提示して、
「1回来ただけであなたの悩みはたちどころに解決!」とうたっているセラピストがいたとすれば、それは心理療法ではないです。

何度も言うように、セラピーは「やってもらうもの」ではなくて、「自分でやるもの」だからです。
そして、手っ取り早く解決したように見えるものは、結局は同じ問題にどこかでまたぶつかるのが関の山だからです。(そのことは、連載3回目に詳しく書きました)
なので、自分がストレスなく続けられる値段のセラピストにかかるのが一番です。

ある値段を提示しているセラピストのところに行って、
その値段に見合うセラピーを提供してもらっていると自分が感じ、
続けてそのセラピストにかかりたいなあと思えれば、それが自分にとっての適正な値段です。
そしてもちろん、その適正料金は、皆さん一人ひとりにとって違って当たり前です。

私のところにはかつて、生活保護を受給中のクライアントさんも通ってくださっていました。
もちろん、正規料金でです。
ちゃんと家計簿をつけて、1、2ヶ月に一度私の元に通えるように家計を管理して続けてくださったのです。
収入の多い少ないも、その人にとっての適正料金とは関係ないんですよね。

 

自分がセラピーに1回いくらくらい払いたいか?
それを考えるのも、セラピーへのコミットメントの第一歩かもしれません。

今日もどうぞ良い一日を。